NANGAのあたたかさを支える羽毛の秘密!河田フェザー明和工場を見学してきました!

こんにちは、NANGA SHOP MEGURO 店長の関口です。
突然ですが、皆さんはダウンジャケットの中に入っている「羽毛」が、どのような工程を経て製品に使われているかご存じでしょうか?
軽くて、ふんわりとしていて、寒い季節には欠かせないダウン製品。
そのあたたかさを支える羽毛が、どのように精製されているのかを学ぶため、今回は三重県にある河田フェザー株式会社の明和工場を見学させていただきました!
まずは最寄り駅の松阪駅で記念にパシャリ(笑)
普段から店頭でダウン製品の特徴やあたたかさについてご案内していますが、実際の精製現場を見る機会はなかなかありません。知識として知っていたことも、実際に見たり触れたりすると、新しい発見がたくさんありました!
今回はそんな工場見学の様子とともに、NANGAのダウンのあたたかさを支える、羽毛へのこだわりをご紹介していきます!
河田フェザーってどんな会社?
今回お邪魔した河田フェザー株式会社は、NANGAのダウン製品にも使われている羽毛の精製を手がける会社です。
当然ながら、温かさのカギとなる羽毛は、そのままジャケットや寝袋に使われるわけではありません。洗浄・乾燥・選別・品質確認など、さまざまな工程を経て、製品に使える状態へと仕上げられていきます。
今回は、その精製工程を実際に見学させていただきました。
それではさっそく、工場の中を見ていきましょう!
製品になる前の羽毛って、どんな状態?
まず見せていただいたのは、入荷した羽毛を保管している場所です。
倉庫には、まだ洗浄されていない羽毛(原毛)がたくさん保管されていました。実際に中へ入ってみると、なかなか独特なにおいが……!
獣っぽいような、脂っぽいような、なんとも言えないにおいが漂っています。
普段店頭で扱っているダウン製品からは、なかなか想像できません…。
ナンガで使用するメインの羽毛はスペイン産のホワイトダックダウン。この中にも、今度製品になるダウンがあるんだなぁと少し感慨深い気持ちを抱きました(笑)
もちろん、製品にはきれいに精製された羽毛が使われていますが、その前の状態を実際に見るのは、僕にとっても新鮮な体験でした!
では、ここからどうやって、あのふんわりとした羽毛へ仕上げていくのでしょうか?
羽毛をきれいにする、洗浄工程のこだわり!
羽毛は天然の素材なので、原毛にはホコリや汚れ、油脂分などが付着しています。
そこで欠かせないのが、羽毛の洗浄工程です。
実は河田フェザーの明和工場がある三重県明和町は、羽毛の精製に適した「水」と「気候」に恵まれた場所。どちらも高品質な羽毛の精製に欠かせない要素なんだとか。
洗浄に使われているのは、ミネラル分が非常に少ない「超軟水」。さらに、湿度が低い気候は、羽毛の細かな部分を開き、ホコリや汚れを取り除くのに適しているそうです。
洗浄の前には、まず「除塵」という工程で大きな汚れを取り除き、その後羽毛専用の洗浄機で丁寧に洗い、細かな部分に残った汚れや余分な油脂分まで落としていきます。羽毛専用の洗浄機は、羽毛同士をぶつけ合わせて汚れを落とすらしく、羽毛自体も傷みにくいんだとか!
今回、特別に洗浄の途中で取り除かれた羽毛の繊維やゴミの部分を、実際に触らせていただきました!
1回目の洗浄後(除塵工程)に取り除かれたものは、少ししっとりとしていて、指にくっつくような独特な感触がしました。
ところが、2回目の洗浄後(洗浄機工程)のものを触ってみると、今度はさらっとした感触に!
見た目も白くなっていて、同じ工程内でもこんなに違いが出るのかと驚きました。洗浄によって汚れを取り除くことは知っていましたが、実際に触れてみると、その違いがよく分かります。
こうした体験ができるのも、工場見学ならではですね!
洗って終わりじゃない!乾燥から選別まで
洗浄を終えた羽毛は、続いて乾燥工程へ!
河田フェザーでは、約150℃もの高温になる専用の乾燥機を使い、羽毛をふんわりと乾燥させていきます。さらに、乾燥後も「冷却除塵機」で細かなホコリや汚れを取り除いていきます。
そして、いよいよ羽毛をダウンとフェザーで仕分ける選別工程に入ります。
この選別をすると、仕分けだけでなく、これまでに取りきれなかった大きなゴミや、臭いの原因になる毛根まで取り除くこともできるんです。
実はダウンとフェザーを分けるために使われているのは、風の力!
ふんわりと軽いダウンと、中心に軸がある比較的重いフェザー。その重さの違いを利用して、大きな機械で選り分けていきます。
画像で大きな機械というのが伝わればよいのですが(笑)
機械の中で風を受けて、羽毛が舞っているのは圧巻です!写真で伝えきれないのが悔しいですね。
洗って、乾かして…さらに汚れを取り除き選別を行った後に、ダウンとフェザーを必要な混率に合わせて均一にブレンドをすると、製品に使われる羽毛ができあがるというわけです(この機械もとにかく大きい…!)。
今回は特に印象に残った工程を中心にご紹介しました。
NANGAのダウン製品に使われる羽毛が、いくつもの工程を経て丁寧に仕上げられていることを感じていただけたのではないでしょうか!
羽毛の品質はどうやって確かめる?
さて、ここまで羽毛の精製工程をご紹介しましたが、見た目がきれいになっただけでは、本当の品質は分かりません。
そこで重要になるのが、羽毛の品質を確かめる検査です。今回は、いくつかある品質検査の中から、2つの検査について教えていただきました!
その一つが、羽毛の「清浄度」です。
これは、羽毛がどれだけきれいに洗浄されているかを確認するための試験で、羽毛を洗った水を透明な筒状の容器に入れて、底にある印がどの高さで見えるようになるかで測定する検査です。
河田フェザーでは、透視度計の長さが2,000㎜で設定されているのですが、業界基準はその半分の1,000㎜らしく、より高い基準で検査をされているとのことでした!
そしてもう一つ、僕たちもダウン製品を説明する時によく口にする「フィルパワー(FP)測定」です。
フィルパワーは、ダウンのふくらむ力、つまり「かさ高性」を示す指標のことで、その数値が高いほど、保温力の高い高品質なダウンと言われます。
今回は河田フェザーが自社で品質を確認するために使用している測定機も見せていただき、普段店頭でご案内している数値がどのように測られるのか、理解を深めることができました。
ちなみにナンガでは、河田フェザーで作られた羽毛を、さらにIDFLという国際的な検査機関で品質検査を行ったダウンを採用しています。
ダウンのふくらみが、あたたかさにつながる!
ダウン製品があたたかい理由。
その大きなポイントは、ダウンがたっぷりと空気を含んでふくらむことにあります。
実は、ダウンそのものが熱を生み出しているわけではありません。ふんわりとふくらんだ羽毛が空気の層をつくり、身体から熱が逃げるのを抑えることで、あたたかさを保っているんです。
見学の最後に、飼育日数の異なるダックから採れた、同じ量のダウンを比較する機会もありました。実際に並べてみると、そのボリュームの違いは一目瞭然!ダウンボールの大きさも、繊維の密度も全然違います!
NANGAで使用しているスペイン産のダックダウンには、80日以上かけて育てられたダックの羽毛が使われています。こうして実物を見比べると、羽毛の飼育日数とふくらみがいかに大切なのかがよく分かりました!
工場見学を終えて
今回の河田フェザー明和工場の見学では、普段なかなか見ることのできない羽毛の精製工程を、実際に見て学ぶことができました。
原毛の独特なにおいや、洗浄工程で感じた手触りの違い、品質を確かめるための検査など、特に印象に残ったことがたくさんあります。知識として知っていたことでも、実際に見たり触れたりすると、理解の深まり方はやっぱり違うなぁと、年甲斐もなく思いました(笑)
そして河田フェザーの羽毛へのこだわりが、NANGAのダウン製品のあたたかさにもつながっていることも、改めて強く実感しました。今回ご紹介した内容を通して、皆さんにも羽毛の奥深さや、NANGAのダウン製品へのこだわりが少しでも伝わっていればうれしいです!
羽毛そのものの品質と、その羽毛の力を活かす製品づくり
いつになく長いブログとなりましたが、最後です(笑)
ここまで羽毛について詳しくご紹介してきましたが、その高品質な羽毛を最大限に活かすために、NANGAの製品づくりにもさまざまな工夫があります。
NANGAでは、NML(NANGA MOUNTAIN LABORATORY)の研究をもとに、適切な羽毛量や、ダウンがふくらむための空間(バッフル)を考えた設計を行い、それを高い縫製技術で形にしています。
河田フェザーの羽毛へのこだわりと、NANGAのあたたかさを追求した製品づくり。
この両方が合わさることで、NANGAならではのあたたかいダウン製品が生まれているんです!
最後に、現在NANGA SHOP MEGUROでは、そんなあたたかさへのこだわりを実際に見て、触れて感じていただける「The Anatomy of Warmth -なぜナンガのダウンが温かいのか-」という展示を開催しています!
普段は見ることのできない内部構造や、あたたかさを生み出す工夫を展示していますので、よりナンガ製品のこだわりを知っていただける魅力的なイベントとなっています。
今回のブログの中心となる羽毛も展示していますので、ぜひこの機会にNANGA SHOP MEGUROまで遊びに来てくださいね!
ここまで長くご購読いただき本当にありがとうございました。
それでは次のBLOGでお会いしましょう!
NANGA SHOP MEGURO
店長 / 関口 貴志
NANGA SHOP HARAJUKUを経て、現在は直営1号店であるNANGA SHOP MEGUROの店長を務める。キャンプ、登山、スノーボードなどさまざまなアクティビティを楽しみ、現在は家族とのアウトドアに勤しむ。実際のフィールドで使ってきた経験をもとに、お客様一人ひとりに合ったアイテム選びを得意としています。
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